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長生きは害悪なのか!?長寿社会に光明を探す漫画・傘寿まり子感想

近年、度々あらゆる場所で「老害」という言葉を耳にします。

まあ、ここで広く使われている「老害」とは、「周りの人に迷惑な影響を与える年配者」と、いった感じの意味合いですよね。

年齢や経験を盾に、幅を利かせたり、明らかに衰えていても、認めない。

若者に譲らない。自分の意見を曲げない、間違いを認めない、昔の武勇伝を語りたがる、話が長くてくどい・・・etc・・・

と、まだまだ特徴はあるのですが、、、

でも考えてみれば、そういった人もかつては若者だったハズですよね・・。

人はいつから、老いに対して鈍感になっていくのでしょう・・??

気づけば、あっという間に齢を取り、自分の中の常識が世間のそれとずれ始めているのに、気づけない、つい押し付けてしまう・・・。

なんてことは、誰にでも起こりうる事だと思います。

・・・・私も重々気をつけたいものです。

今回、ご紹介したいのは、80歳のお婆ちゃんが、齢を重ねてきたことによって、家の中に居場を見出せず家出する!!というお話です。

でも、このお婆ちゃんは「老害」とは程遠い、むしろ可愛くて、先進的で、経済的にも精神的・肉体的にも自立している素敵な女性です。

にも関わらず、居場所の無い思いをする・・・。

これから、どんどん老いていく私も考えさせられる漫画でした。

傘寿まり子
おざわ ゆき 作

あらすじ

・ベテラン女流作家の幸田 まり子は80歳。夫には先立たれ、夫婦で建てた
終いの棲家」であるマイホームには、息子夫婦である、こうじ初子と、
孫夫婦のハヤト彩花
二人の子供で、まだ、赤ちゃんのひ孫・宙(そら)4世帯で暮らしています。

・賑やかな毎日ですが、年齢からくる不調や、それを理由に原稿のページを減らされたり、少し神経質なところのある、息子嫁の初子が、孫の嫁の彩花と折り合いが悪かったり、溜息をついてしまうような心情も多く感じてきています。

・そんなある日、まり子は、夫の墓参の帰りに、家族が自分を抜きで、話し合いをしているのを目の当たりにしてしまいます。

・しかも、内容は「家の建て替え」についてでした・・・。

こうじ初子夫婦とハヤト彩花の世帯に部屋を分ける計画で、「まり子をどうするかが、話合われていたのです。

・「この家、建て替えるの??」衝撃で立ちすくむまり子に、家族は慌てふためきます・・・。

・時を同じくして、まり子が若い時に尊敬していた、女流作家の服部じゅん子が亡くなり、まり子は通夜に訪れます。

・才色兼備で、素敵な夫にも恵まれ(その後離婚してます)まり子の憧れであった、じゅん子ですが、なんと、最期は4世帯同居の家の中で、家族にも三日間見つけてもらえずの孤独死だったと聞き、まり子は激しいショックを受けます・・・。

じゅんこの娘の今どき、年寄りにまで気を配るなんて、余程の義務感か余裕がないとムリ

という発言に、わたしたち、早く死ねばよかったの・・・???

と、衝撃を受けるまり子でした・・・。

・失意に陥るまり子ですが、こうじ初子に、建て替えの相談をしなかったことを謝罪されます。

・改めて、まり子を交え、建て替えのプランを練り直すと言われたまり子ですが・・・。

・その夜、まり子は小さなリュックに大事なものだけを入れ、今まで守ってきた、終の棲家を後にするのでした。

まり子80歳の家出の始まりです。

自分語りと感想

まず、まり子さんは、いろいろと恵まれた立場にいるご老人だと思います。

もちろん、まり子さんが今まで努力して手に入れてきた地位に間違いはないのですが。

作家として第一線で活躍してきて、外で働いたことがなく(それ故、世間知らずで天然な面もあり)ずっと、仕事と家族を守ってきました。

そして、多少のすれ違いがあれど、ひ孫までいる環境で、日々を過ごしています。

世の中によく聞く、「老後の貧困」とは無縁の、「良いところの上品な老婦人」と言った感じですね。

一見すると、文句の付けようのない「老後」ですが、まり子は日々「息苦しさ」を感じているんですね・・。

それは、「負担になっている」「居ても居なくてもいい存在」になりつつある、若い人に場所を譲らなくてはならないのはわかっていても、用意された所に居場所を感じられない息苦しさ・・・だと思います。

家出をしてしまった、まり子さんですが、持ち前のバイタリティと、ポジティブさで日々を過ごします。

作家さんなだけあって、ネットカフェに寝泊まりしたり、新しい世界に飛び込むことに垣根を感じない行動力は、尊敬の一言に尽きますね!!

家庭に居場所の無さを感じても、どうにもできないご老人のほうが圧倒的に多い・・というか普通ですよね💦💦

ところが、傘寿まり子は、よりよい余生の為に居場所を求めて冒険に出る。

結構、レビューで辛辣な意見もお見かけしました。

「甘過ぎる」とか、「10代の子の家出を80にしただけ」とか、「展開がご都合主義」などなどです・・・。

私は、漫画くらいは「希望」のある見せ方でいいような気がします・・・。

まり子さんの、

「まだ死ねないのなら、誰かの為に生きる」

「悲しい時は悲しい。辛い時は辛い。幸せな時は幸せ。死ぬ瞬間までそれは人生の本番で真剣勝負じゃないの」

という言葉は、真実だと思うのです。

まとめ

傘寿を迎えた、お婆ちゃんの波乱の家出を描いた漫画、「傘寿まり子」を紹介させていただきました。

私自身、老いていく、父母と二世帯で一緒に暮らしている身です。

幸い、二人とも、まだ元気で身の回りのことは、何も介助がいりません。。。

しかしながら、もうすでに私の中で「話すと長いからな~~😓」と、下に顔を出すのを敬遠してしまう時があります・・。

好きで齢をとる訳じゃない・・・。そして、私もいずれは老いていくんですよね・・。

作者の、おざわ先生はインタビューで、
「齢をとったからと言って、誰もが仙人みたいになれる訳じゃない」とおしゃっていたのが、印象的でした。

私も、多分貪欲で、身体が動く限り、「自分である」ことを追求してしまうと思ってます💦💦

興味がある方は是非ご一読ください。

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